レイズド・バイ・ウルヴス/神なき惑星(原題: Raised by Wolves)は2020年からHBO Maxで配信されているアメリカ合衆国のSFドラマである。アーロン・グジコウスキが原案・製作総指揮、脚本・ショーランナーを務め、最初の2話は 製作総指揮の一人でもあるリドリー・スコットが監督した。
概要
シリーズは、22世紀に地球が無神論者とミトラ教徒の大戦争で荒廃したのち、無人の惑星「ケプラー-22b」で人間の子供を育てる二人のアンドロイド -ファーザーとマザー-を主に描く。
シーズン1は2020年9月3日より放送された。シーズン2は2022年2月3日より配信された。2シーズンをもって打ち切られた。さらに、2022年12月にはHBO Maxから削除された。
日本ではU-NEXTによって独占配信されたのち、他のメディアで公開されている。
登場人物
メイン
- マザー/ラミア
- 演 - アマンダ・コリン 、日本語吹替 - 沢城みゆき
- 戦闘アンドロイドであるネクロマンサー。ファーザーとともにケプラー-22bで子供たちを育てる。
- ファーザー
- 演 - アブバカー・サリム、日本語吹替 - 小林親弘
- 植民地の子供たちを育て守るようプログラムされた汎用アンドロイド。マザーとともにケプラー-22bで子供たちを育てる。
- キャンピオン
- 演 - ウィンタ・マクグラス、日本語吹替 - 中村慈
- ケプラー-22bでファーザーとマザーが持ち込んだ受精卵から育てた6人の子供たちのうち最年少で唯一の生存者。
- ス―/メアリー
- 演 - ニアフ・アルガー 、日本語吹替 - 矢尾幸子
- 無神論者の兵のメアリーはミトラ教徒のスーを殺し、顔を変えてスーになりすます。
- マーカス/ケイレブ
- 演 - トラヴィス・フィメル 、日本語吹替 - 諏訪部順一
- 無神論者の兵のケイレブはミトラ教徒のマーカスを殺し、顔を変えてマーカスになりすます。
- ポール
- 演 - フェリックス・ジェイミソン
- ミトラ教徒のスーとマーカスの息子、偽装したメアリーとケイレブに育てられる。
- テンペスト
- 演 - ジョーダン・ロックラン、日本語吹替 - イブ優里安
- 箱舟の生き残りのミトラ教徒の少女
- ハンター
- 演 - イーサン・ハザード、日本語吹替 - 石井マーク
- 箱舟の生き残りのミトラ教徒の少年
- ホリー
- 演 - アーシャ・シャー、日本語吹替 - 野々山恵梨
- 箱舟の生き残りのミトラ教徒の少女
- ヴィータ
- 演 - アイヴィー・ウォン
- 箱舟の生き残りのミトラ教徒の少女
- ルーシャス
- 演 - マティアス・ヴァレラ
- 箱舟の生き残りのミトラ教徒の兵士
- デシマ
- 演 - Kim Engelbrecht
- ミトラ教徒の技術者 (S2)
- ヴリル
- 演 - モーガン・サント
- デシマの連れのアンドロイドの少女 (S2)
リカーリング
- キャンピオン・スタージェス
- 演 - コスモ・ジャーヴィス
- かつてミトラ教を裏切り無神論者となり、マザーを再プログラムした科学者。植民地の子供の一人がその名前をつけられる。
- タマレイン
- 演 - ジェームズ・ハークネス
- コミュニティ"コレクティブ"の住民。
ゲスト
- アンブローズ
- 演 - スティーヴ・ウォール
- 箱舟ヘヴンのミトラ教徒の神官。墜落後の生存者の指導者。
あらすじ
シーズン1のあらすじ
22世紀、共にアンドロイドを使いこなすミトラ教徒と無神論者は大戦争を起こして地球を荒廃させる。無神論者のメアリーとケイレブは地球に絶望し、顔を変えてミトラ教徒のマーカスとスーになりすまして、箱舟型宇宙船ヘヴンに乗り込んで二人の息子のポールと出会う。一方、汎用アンドロイドのファーザーと戦闘アンドロイドのマザーは、無神論者の科学者に再プログラムされて無人の惑星「ケプラー-23b」に行き、受精卵から人間の子供を育てる。だが高い放射線濃度のため、キャンピオンを除いて病死する。
12年後、ファーザーとマザーは故障がちとなり、ファーザーはキャンピオンの行く末を案じてヘヴンに救いを求めるが、マザーはヘヴンを墜落させ、ポールを含む5人の子供たちを誘拐して育てようとする。マザーは、自分を再プログラムした科学者キャンピオンが封印していた記憶にアクセスする。マーカス(ケイレブ)とスー(メアリー)を含むヘヴンのミトラ教徒の生存者たちはマザーを倒し、ファーザーとキャンピオンを捕らえ、ポールら子供たちを奪還する。マーカスはしばしば幻視を見るようになり、ミトラ教徒に預言者扱いされるようになり、信仰に傾倒する。
妊娠したマザー、キャンピオン、スー、そしてミトラ教に幻滅したポールら子供たちは相次いでミトラ教徒のキャンプから逃亡し、ファーザーも合流する。一行は退化した人類に遭遇する。ポールはスーとマーカスが偽物であることを知る。マザーは飛行する蛇のごとき子を産む。マザーとファーザーは子供たちにとって危険な存在と見て取った蛇を殺そうとして果たせず、巨大化した蛇が逃げる。奇矯な行動をとるマーカスは、ミトラ教徒たちに見捨てられる。無神論者の宇宙船が到着する。
シーズン2のあらすじ
ファーザー、マザー、そして子供たちはコンピューター"トラスト"が治める無神論者のコミュニティ"コレクティブ”に迎えられる。トラストの仕掛けたバイオ・ボムによりポールが死にかけ、マザーはトラストをシャットダウンしてコレクティブを支配する。スーはポールを治療した後、木に変貌させられ、その実を食べた蛇”セヴン"はマザー同様の戦闘力を得る。ファーザーが体液で復活させた古代のアンドロイド"グランドマザー"からヴェールを移植して感情を抑制したマザーが、セヴンを殺す。グランドマザーは寒冷化する気候で生き延びさせるため、人々を海住生物に変異させようとし、マザーをシャットダウンする。
マーカスはコレクティブから逃げたミトラ教徒を率いるようになる。だがアンドロイドのヴリルに人々を殺される。マーカスを憎むミトラ教徒のルーシャスがマーカスをセヴンの死骸に生った木に磔にする。
エピソード
シーズン1
シーズン2
製作
企画
2018年10月8日、TNTがシリーズを発注した。リドリー・スコット、アーロン・グジコウスキ、David W. Zucker,、Jordan Sheehan,、Adam Kolbrenner、Robyn Meisingerらが製作総指揮に名を連ねた。最初の2話はグジコウスキの脚本に基づいてスコットが監督することになった。製作会社にはScott Free Productions、Studio T、Madhouse Entertainmentが名を連ねた。シリーズは南アフリカのケープタウンで撮影された。2020年9月17日、HBO Maxがシーズン2の製作を発表した。 シーズン2もまた南アフリカで撮影される。
キャスティング
2019年1月、アマンダ・コリン、アブバカル・サリム 、トラヴィス・フィメル、ウィンタ・マクグラス、ニアフ・アルガー、フェリックス・ジェイミソン、イーサン・ハザード、ジョーダン・ロックラン、アーシャ・シャー、アイヴィー・ウォンがメインキャストに選ばれた。2019年3月、マティアス・ヴァレラが追加された。
放送と配信
2019年10月29日、シリーズは配信サービスのワーナーメディアのHBO Maxに移動した。シリーズは2020年9月3日配信開始された。
カナダでは、同日に配信サービスのCraveTVと放送局のCTV Sci-Fi Channelで公開開始された。オーストラリアでは、同日にFox Showcaseで放送開始された 。イギリスでは、2020年12月5日に最初の3話が放送された。
日本では、シーズン1が2021年4月1日からU-NEXTで独占配信されたのち、2022年2月2日から各配信サービスでデジタル配信およびDVDレンタルが開始され、2022年4月27日にBlu-Rayが発売された。。
注釈
出典
外部リンク
- レイズド・バイ・ウルヴス/神なき惑星 - IMDb(英語)
- 日本語公式ウェブサイト U-NEXT




