女性政治家(じょせいせいじか)とは、女性の政治家。
世界の各文明における女性の政治的な地位は男性に劣後することがほとんどで、女性が政治に参与することは世襲・血縁による場合を除いて稀であった。この歴史的傾向は改善されてきてはいるものの、依然として続いている。
女性国会議員
2024年2月16日時点において、女性国会議員比率の世界平均は26.5%である。また、191ヶ国の上院下院の両院又は一院制の各国国会における女性議員比率の上位10ヶ国、主要国、及び下位5ヶ国は、下の表のとおりである。
主な英語圏の民主主義国は、主に上位40 %に位置する。ニュージーランドは45.5%で191ヶ国中15位、オーストラリアは44.2%で18位、カナダは35.9%で42位、イギリスは31.6%で59位、アメリカ合衆国は28.3%で79位である。ただし、これら全ての各国国会における下院及び上院が、完全に民主的に選出された訳ではない点に注意する必要性がある。
日本
1947年に現在の日本国憲法が施行されたことで、日本の女性参政権が明確に保障された。しかし、2024年2月時点で女性国会議員の割合は16.0%で世界第148位(191か国中)であり、世界平均の26.5%を下回っている。
下の表は、日本の衆参両院における女性議員の議席数及び議員定数に対する女性議員の議席数の割合を示す。衆議院の表では総選挙における女性議員の当選議席数を記載し、参議院の表では通常選挙後の国会召集日における議席数を記載している。
アメリカ合衆国
2012年の連邦議会選挙において、下院では77人が当選、上院では20人が当選して過去最大の女性議員が誕生した。2019年には、女性政治家は下院で102人、上院で25人になった。
イギリス
2017年イギリス総選挙では、200人の女性政治家が国会議員に当選した。
女性の政治要職
欧米諸国では女性政治家が多くなるに従って、女性が閣僚などの女性の政治要職となることも珍しいことではなくなった。20世紀末には、女性が首相を務めたり、閣僚の半数(若しくは半数近く)を女性が占めることもごく普通のことになった。そうした流れは欧米諸国だけではなくイスラム圏にも波及し、何人かの女性が閣僚または首相に就任している。
また、アジア諸国でも大統領や首相といった要職を占める女性の例は多い。ただしアジア諸国の政界では世襲・縁戚による女性閣僚や女性首相の例が多く、女性の地位の向上とは必ずしも結びついていない。
日本でも女性閣僚は誕生しているが、他の欧米先進国に比べると非常に少ない。日本において女性が内閣総理大臣になった例はまだないが、国会議長、第二政党党首、都道府県知事になった例はある。また他の主要国ではアメリカ合衆国大統領、フランス共和国大統領など、過去に女性の大統領・首相経験者が一人もいない国はいくつかある。また地方政治ではネリー・ロスが1925年にワイオミング州知事に選出されアメリカ初の女性州知事が誕生し、その後も多くの女性州知事が誕生している。
現在の各国女性指導者
2024年12月時点において任期中の各国女性指導者
日本の女性閣僚の一覧
日本の女性国会議長の一覧
日本の女性知事の一覧
脚注
注釈
出典
関連項目
- 女性政治家の一覧
- 女性参政権
- 選出もしくは任命された女性の元首の一覧
- 選出もしくは任命された女性の政府首脳の一覧
- 女性君主の一覧




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